自動車保険 豆知識(19)~原付バイクの保険

◆原付バイクを手に入れた! 保険は必要?

勘違いをする方はほぼいないと思いますが、「原付」は「原動機付自転車」だから保険は必要ないって考えている方はいませんよね?

原付は「排気量50cc以下」を第一種原付、「排気量50cc超~125cc以下」を第二種原付と呼んでいました。ともに小型の二輪車ととらえれば良いかと思います。いわゆる「原付免許」では第一種原付のみ運転可能で、第二種原付を運転するには小型二輪の免許証が無いと運転できませんでした。

 

実は令和6年11月に道路運送車両法が改正されて、50cc超~125cc以下のものでも「最高出力が4.0kW以下(約5.4馬力以下)」の原付を第一種原付に追加しています。

説明がくどかったのですが、原付はバイクの範疇にあり「自賠責」は必須。自賠責を契約せずに行動を運転すると「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」さらには「違反点数6点」で一発免許停止となります。

また、自動車保険(バイク保険、二輪保険、ファミリーバイク特約)つまり任意保険を契約していないと事故が起きたときに多額の賠償責任を負うことになります。

 

◆「自賠責保険」と「任意保険」の両方を契約するの?

答えはYes。「自賠責」は前述の通り必須というか義務。「任意保険」は相手と自分(および家族)を守るために必要です。

自賠責保険も任意保険(自動車保険、バイク保険、二輪保険、ファミリーバイク特約)も一般の保険代理店で契約できます。任意保険については一部通販型でもバイク保険を扱っているところはあるようです。

ただ、同居の家族が自動車保険を契約しているのなら、その自動車保険に「ファミリーバイク特約」を追加するのが最も安上がりです。

ファミリーバイク特約で事故対応して保険金の支払いがされたとしても、おおもとの自動車保険には事故による等級ダウンや保険料アップという影響は全くありません。まずは「ファミリーバイク特約」を検討することをおススメします。

 

◆原付バイクでそんな大きな賠償事故は起こさないでしょう?

などと甘く見てはいけません。原付であっても歩行者や自転車への衝突事故で相手が大けがをしたり死亡したりすることはあります。自転車ですら死亡事故をおこすことがあるのですから。

また、原付が雨の日にスリップして転倒、倒れた拍子にハンドルから手を放して原付がそのまま路上を滑っていき観光バスの下に潜り込んだとたんに摩擦熱でバイクが炎上。観光バスも炎上させてしまった事故があります。観光バスは中型であっても1台2,000万円以上、大型ならば3,000万円~1億円以上するものもあるんです。(フェラーリやロールスロイス並み!)

自賠責だけでは対物賠償は1銭も出ません。全て自腹を切って支払わなければなりません。自分自身が払えない場合には親族が負うことになります。

自分だけはこのような大きな事故をおこさない、とは限りません。

(文責:白井利典)