自動車保険 豆知識(24)~弁護士費用特約

◆弁護士費用特約を付帯していますか?

損保ジャパンの自動車保険契約者のうち弁護士費用特約を付帯している割合は保険会社全体で約50~60%。これを意外と多いと見るか、意外と少ないと見るか。

別の見方をすると、弁護士費用特約を必要としているか不要と考えるか、につながります。

まずは弁護士費用特約がどのようなときに使えるのか見てみましょう。

◆自動車保険の弁護士費用特約は2種類

弁護士費用特約で支払われる保険金は1特約契約当たり300万円限度となっております。

①自動車事故限定型

 被害事故弁護士費用保険金および被害事故法律相談・書類作成費用保険金をお支払する場合を「自動車事故」に限定した特約。

 また、自動車を運転中の事故により加害者となった場合の刑事事件の対応を行うために支出した弁護士費用や法律相談費用も対象となります。

②日常生活・自動車事故型

 被害事故弁護士費用保険金および被害事故法律相談・書類作成費用保険金をお支払する場合を「自動車事故」および「日常生活」に拡大した特約。

 ケガを負わされた、財物を壊された等の日常生活における被害を受けてことによるトラブルが対象と考えて良いでしょう。

 また、自動車を運転中の事故などにより加害者となった場合の刑事事件の対応を行うために支出した弁護士費用や法律相談費用も対象となります。

◆弁護士費用特約を使うケース

・自分に過失がない「もらい事故」など、保険会社が示談交渉を代行できないケースで特に威力を発揮します。

 信号待ちでの追突被害や、相手のセンターラインオーバー、相手の赤信号無視などが過失0の「もらい事故」の例です。

・歩行中に自動車やバイクにはねられた、自転車で走行中に車と衝突した際の損害賠償請求

・相手加害者が保険に入っておらず支払い能力がない場合(7~10台に1台は無保険です!)※

・提示された賠償額や過失割合に納得がいかない場合の交渉

相手が無保険車の場合、相手が開き直って交渉すらできない場合があります。こちら側に多少でも過失割合が生じていればこちら側の保険会社が示談交渉に出られますが、過失割合が0の場合には保険会社は手出しできません。

このような場合には弁護士に頼る必要があります。

 

更に、車検切れ・自賠責保険切れの車による被害も想定されます。原付や小型バイクは車検制度がないため自賠責保険の契約漏れや自賠責保険切れが生じやすく、そもそも自動車保険の契約をしていないことも多いので注意が必要です。また、最近増えてきている電動自転車や電動キックボードなども自賠責や自動車保険の契約をしていないケースが多いという危険性も知っておいたほうが良いでしょう。

 

弁護士特約は「自動車事故限定型」の場合で年間約3,500円、「日常生活・自動車事故型」の場合で年間約5,900円(保険会社にもよりますが、大体このくらいの金額です)。専属の弁護士(顧問弁護士)を年間契約すると多大な費用がかかりますが、自動車保険の特約を付けておけばいざという時に安心です。

 ※損害保険料算出機構の2023年度自動車保険の概況によると、任意保険(自動車共済を含む)対人賠償の普及率は88.7%となっています。つまり11.3%が任意保険未加入(無保険)となっています。

◆弁護士費用特約の重複契約

弁護士費用特約は自動車を特定しておりませんので、1台の自動車保険契約で弁護士費用特約を付帯していれば同居のご家族全員が補償されます。このため、複数の自動車保険契約がある場合には重複契約となる可能性があります。

ただし、弁護士費用特約を複数のご契約で付帯している場合、補償に厚みを持たせることができます。例えば、300万円限度の特約を2つ契約していると、1つの事故に対して合計600万円を上限として弁護士費用が補償されるため、万が一、損害賠償請求額が極めて高額になるような重大事故が起きた際も、より安心して弁護士に依頼することができます。

(文責:白井利典)