【自動車保険】2025年1月1日に改定!

自動車保険が改定され、保険料水準が上がります
近年、物価上昇や自然災害の頻発化・激甚化により、支払保険金が増加しています。今後も支払保険金が増加する傾向は継続すると見込まれており、保険料水準の見直しが必要となったとのことです。

保険会社が説明する保険料増額の要因としては、
 ①物価上昇により修理費用そのものが上がっている。
 ②部材や部品で輸入によるものの場合には円安の影響で高くなっている。
 ③最低賃金の上昇ほかの要因で修理工場の時間当たりの工賃(レバレート)が上がってきている。
 ④自然災害による車両損害が増えている。(集中豪雨、雹災、雪災、風災など)
 ⑤車両の高性能化、コンピューター化、EV/HV推進により車両価格が上がっており、それに伴う修理の複雑化と部品の値上がりで修理費用が上がっている。
 ⑥最低賃金の上昇に伴う賃金センサス(労働者の属性別の平均賃金)の上昇や法定利率の上昇などにより、死亡事故の際の「死亡保険金」「慰謝料」「休業損害」などの支払が上がっている。

といったことが挙げられています。

大手保険会社「損保ジャパン」「東京海上日動」「三井住友海上」「あいおいニッセイ同和」については、平均で3.55.0%程度の値上げとなります。
また、付帯する特約によっては値上げ幅がより大きくなる可能性もあります。

わずかでも保険料負担を下げるためには
 ①保険料をクレジットカード払いにする。保険会社によって2~3%の割引が適用されます。

 ②同居のご家族合計で複数台のお車を所有している場合には契約者を同一にまとめると「ノンフリート多数割引」が適用されます。
 ③保険証券を従来通りの「紙(冊子)」で発行せずに「Web」で確認する方式に変える。保険会社によっては割引となる。
 「弁護士費用特約」「個人賠償責任保険特約」がダブって契約されている場合には可能な限り一つに絞る。

 運転者条件(運転者の範囲、年齢条件)を適正に設定する。

   別居の未婚の子、別居の親族、友人・知人、その他他人は年齢条件に縛られません。

   (例えば、免許取りたての18歳の甥が遊びに来て運転するケースでは、「運転者限定なし」であれば年齢条件「21歳以上/26歳以上/35歳以上」であっても補償されます。)

 使用目的(日常・レジャー/通勤・通学/業務)を適正に設定する。

 ⑦安全運転割引(保険会社によって異なるが、多くはドラレコ特約に付帯するサービスとして割引が用意されています)で割引適用されるように安全運転に心がける。


などの工夫が必要です。
代理店の担当者にご相談いただき、上手に補償を見直して無駄のない適正なご契約をお願いします。

今後の傾向(予想)

少なくとも2026年まではさらに引き上げられると予想されています。

ただし、長期的な視点で見ると衝突防止機能をはじめとする安全運転支援機能の進歩などで事故件数が今より減少し事故の規模も縮小すると見られており、損害率の改善を見込んでいるようなので将来的には保険料が下がると言っている保険会社もあります。

ただ、「最新の設備」「快適装置」「豪華なオプション」などの、基本性能や車の本質とは別のところに価値を求める消費者が減らない限り車両価格の上昇トレンドは変わらないと思われるので、保険金で支払われる車両の修理費用や買替費用を抑えることは難しいでしょう。